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本日、弊ブログを確認したところカウンターが「3939」となっておりました。
「サンキューサンキュー」ですね。皆様のご訪問、誠に感謝しております。
さて、昨日は東武スペーシアのデザインを考察してみました。
ALWAYS ~三丁目の本屋~でも取り上げられていますので、併せてどうぞ。
(トラックバックをしたかったのですが、忍者ブログではサービスを終了しており…)
今回は昨日ご紹介した鉄道ファンの鉄道ニュースのニュース2つのうちもう1つ、
「久留里線にキハE130形を導入へ」を特集します。
尚、公式プレスリリースをご覧になってから本記事を読まれることを強く推奨致します。
久留里線と言えば、他線区では活躍していない形式の気動車が活躍しており、
今回の新型車両導入のニュースは半ばショックな側面がありました。
(久留里線に乗ったことないのですが、今度乗らないとなぁ…)
が、更に驚いたことに、この新型車両の導入は色々な意味を併せ持つのです。
こちらのプレスリリース(車両とは別です)の内容の説明になりますが、どうぞご覧ください。
① 保安装置の近代化
久留里線で現在、なんとタブレット閉塞方式を採用しているようです。
ざっくり言うとこれは、「タブレット」という輪っかのようなものがないと、
特定の区間を列車が通行できないようにするという閉塞方式です。
タブレットは1区間につき1つしかないので、理論上は両側から列車が同時進入できず、
安全運行が確保されます…が、普通の(信号を用いた)方式より信用度が低いという問題が。
それがなんと、2012年3月のダイヤ改正より特殊自動閉塞方式に更新されることに。
「特殊」とはありますが要は普通の信号を使ったものです(信号は駅にしかありませんが)。
保安方式と共に、車両側も保安度を向上させるという狙いがキハE130形にはありそうです。
② 運用の効率化
新型車両のプレスリリースを読むと、ある点に気づきます。
・キハ37形(片運転台) … 3両
・キハ38形(片運転台) … 7両
ということで、計13両。減車が行われているのは明白です。
ここでダイヤ改正のプレスリリースを見ると、
▲環境保護に貢献する革新的技術を採用したキハE200形。だがデザインは…。@野辺山
とまぁ、こういう推移を辿っている訳であります。一貫してダサい。
(全席指定席の観光用快速に充当されるHB-E300系はそれなりのデザインですが…)
プレスリリースに「外装デザインは現在検討中です」とは書いてありますが、
どうせ変わるのは配色ぐらいのものでしょうから、改善は期待していません。
キハE130形は灯具配置が現状のままでは絶対ダサさの拭えないデザインだからです。
列車の先頭部は「顔」とも言われるように、人間の顔のように認識することができます。
とりわけ、前照灯・尾灯・識別灯等の灯具は、人間の目のように認識されるのです。
▲このことを最も意識した西武30000系。スカート部までを顔と認識させています。@下井草
▲「つり目」と言われる灯具配置は、いかつい印象を与えます。人間と同じですね。@西荻窪
ところが、JR東日本の気動車は灯具が一貫して下部に存在せず、
存在感がある訳でもなく、先頭部の形状もとりわけ凝ったものではない。
非常に顔として認識しにくいデザインなのです。
結果として、「ダサい」という印象を与えてしまうのではないかと思います。
キハE120系以降の気動車デザインがJR東日本のスタンダードになりつつありますが、
個人的には大して魅力的でもないデザインが何故採用され続けているのか疑問でなりません。
尚色合いについては(現行プレスリリースでは)、
現在の久留里線で活躍する車両の色を受け継いでおり、文脈は読めていると言えます。
ただ、青・白がないせいなのか色自体の問題なのか、鮮やかさに欠ける気がしますね。
最終的に実車はどういう形で出るのか、期待半分・不安半分で待つこととしましょう。
「サンキューサンキュー」ですね。皆様のご訪問、誠に感謝しております。
さて、昨日は東武スペーシアのデザインを考察してみました。
ALWAYS ~三丁目の本屋~でも取り上げられていますので、併せてどうぞ。
(トラックバックをしたかったのですが、忍者ブログではサービスを終了しており…)
今回は昨日ご紹介した鉄道ファンの鉄道ニュースのニュース2つのうちもう1つ、
「久留里線にキハE130形を導入へ」を特集します。
尚、公式プレスリリースをご覧になってから本記事を読まれることを強く推奨致します。
~久留里線近代化・効率化の鍵を握る新車~
久留里線と言えば、他線区では活躍していない形式の気動車が活躍しており、
今回の新型車両導入のニュースは半ばショックな側面がありました。
(久留里線に乗ったことないのですが、今度乗らないとなぁ…)
が、更に驚いたことに、この新型車両の導入は色々な意味を併せ持つのです。
こちらのプレスリリース(車両とは別です)の内容の説明になりますが、どうぞご覧ください。
① 保安装置の近代化
久留里線で現在、なんとタブレット閉塞方式を採用しているようです。
ざっくり言うとこれは、「タブレット」という輪っかのようなものがないと、
特定の区間を列車が通行できないようにするという閉塞方式です。
タブレットは1区間につき1つしかないので、理論上は両側から列車が同時進入できず、
安全運行が確保されます…が、普通の(信号を用いた)方式より信用度が低いという問題が。
それがなんと、2012年3月のダイヤ改正より特殊自動閉塞方式に更新されることに。
「特殊」とはありますが要は普通の信号を使ったものです(信号は駅にしかありませんが)。
保安方式と共に、車両側も保安度を向上させるという狙いがキハE130形にはありそうです。
② 運用の効率化
新型車両のプレスリリースを読むと、ある点に気づきます。
現在使用している気動車(キハ30形、キハ37形、キハ38形)の車両老朽化に伴い、
新型気動車キハE130形10両を2012年度中に導入し、車両の置き換えを行います。
とありますが、現在使用されている気動車はというと、
・キハ30形(両運転台) … 3両とありますが、現在使用されている気動車はというと、
・キハ37形(片運転台) … 3両
・キハ38形(片運転台) … 7両
ということで、計13両。減車が行われているのは明白です。
ここでダイヤ改正のプレスリリースを見ると、
一部列車の運転区間と編成両数をお客さまのご利用状況に合わせて変更します。
というお得意の減便・減車の暗示が出ています。久留里線も儲からないんでしょうね。
更に、新型気動車キハE130形は全車両が両運転台で登場予定。
両運転台・片運転台の意味は読んで字の如くなのですが、
非常にざっくりした話では「1両編成で運転できるか否か」ということです。
両運転台は1両編成で運転できる=減車・増車が容易にできるんですね。
車両の統一・減便減車・柔軟性ある運用という効率化を一気に実現させる。
その課題をE130形は背負っていると言えるのではないでしょうか。
このように、久留里線に非常に大きな効果をもたらすE130形。
さて、そのデザインは?というと、これが非常に残念と言わざるを得ない仕上がりです。
そもそも、JR東日本は気動車のデザインに力を入れる気がまるでないようで、
▲旧世代気動車を一気に置換したキハ110形。デザインは非常に素っ気ない。@甲斐小泉
▲キハE130形の2扉版とも言えるキハE120形。デザインはほぼ同じ。@新潟というお得意の減便・減車の暗示が出ています。久留里線も儲からないんでしょうね。
更に、新型気動車キハE130形は全車両が両運転台で登場予定。
両運転台・片運転台の意味は読んで字の如くなのですが、
非常にざっくりした話では「1両編成で運転できるか否か」ということです。
両運転台は1両編成で運転できる=減車・増車が容易にできるんですね。
車両の統一・減便減車・柔軟性ある運用という効率化を一気に実現させる。
その課題をE130形は背負っていると言えるのではないでしょうか。
~気動車には力を入れないJR東日本~
このように、久留里線に非常に大きな効果をもたらすE130形。
さて、そのデザインは?というと、これが非常に残念と言わざるを得ない仕上がりです。
そもそも、JR東日本は気動車のデザインに力を入れる気がまるでないようで、
▲旧世代気動車を一気に置換したキハ110形。デザインは非常に素っ気ない。@甲斐小泉
▲環境保護に貢献する革新的技術を採用したキハE200形。だがデザインは…。@野辺山
とまぁ、こういう推移を辿っている訳であります。一貫してダサい。
(全席指定席の観光用快速に充当されるHB-E300系はそれなりのデザインですが…)
プレスリリースに「外装デザインは現在検討中です」とは書いてありますが、
どうせ変わるのは配色ぐらいのものでしょうから、改善は期待していません。
キハE130形は灯具配置が現状のままでは絶対ダサさの拭えないデザインだからです。
列車の先頭部は「顔」とも言われるように、人間の顔のように認識することができます。
とりわけ、前照灯・尾灯・識別灯等の灯具は、人間の目のように認識されるのです。
▲このことを最も意識した西武30000系。スカート部までを顔と認識させています。@下井草
▲「つり目」と言われる灯具配置は、いかつい印象を与えます。人間と同じですね。@西荻窪
ところが、JR東日本の気動車は灯具が一貫して下部に存在せず、
存在感がある訳でもなく、先頭部の形状もとりわけ凝ったものではない。
非常に顔として認識しにくいデザインなのです。
結果として、「ダサい」という印象を与えてしまうのではないかと思います。
キハE120系以降の気動車デザインがJR東日本のスタンダードになりつつありますが、
個人的には大して魅力的でもないデザインが何故採用され続けているのか疑問でなりません。
尚色合いについては(現行プレスリリースでは)、
現在の久留里線で活躍する車両の色を受け継いでおり、文脈は読めていると言えます。
ただ、青・白がないせいなのか色自体の問題なのか、鮮やかさに欠ける気がしますね。
最終的に実車はどういう形で出るのか、期待半分・不安半分で待つこととしましょう。
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本日、「鉄道ファン」の鉄道ニュースを確認したところ、2つのニュースがありました。
今回はそのうちの1つ、【東武「スペーシア」をリニューアルへ】を特集します。
(もう1つは次回特集しようと思います)
この原則に従えば、「青+紫」「青+水」は速いイメージを与えにくいことになります。
しかし、それでは現在 特 急 に充当されている京阪3000系や、京成AE形と矛盾します。
▲京阪3000系にも通ずる、濃紺の非常に落ち着いた色合いが特徴。@お花茶屋
個人的に思うのは、今回発表された3つの配色がいずれも「締まらない」ということ。
インパクトのある濃い色が配されていれば、格好よくもなるしスピード感も出ると思うのです。
その点で、残念ながら東武の企業色の青は些か無難過ぎる色合いなように思います。
もっと濃い紺のような色ならば、引き締まっていたのになぁ…と思うと、
企業色の選択が失敗していたと言わざるを得ません。
もっとも、ここでわざわざ企業色を使う必要は全くなく、
特急のイメージカラーを新たに制定して(真紅等)車体の周りに巻けばいい気もします。
② 非常に安易な50000系列の色
東武の一般車はステンレス車体の導入後、一貫してマルーン色の帯を巻いてきました。
"パッとしない"という声もある中で、これが東武の標準スタイルと化していたのです。
▲東武の一般車で唯一美しいと思う、最後のマルーン色帯車・30000系。@ときわ台
ところが、50000系列になっていきなりその伝統が破られ、車両が橙色に。
▲お見苦しい写真で恐縮ですが、橙一色で塗られた前面が印象的な50000系。@成増
橙色と言えば、既にスペーシアを象徴する色と位置づけられていた筈であって、
よくそう易々と使えたものだな、と思ってしまいます。この"文脈を考えない色"が、
ここに来て東武スペーシアの青+橙にTJライナー臭さを与えている気がするのです。
今回の東武スペーシア、個人的には「文脈を読まないイメチェンの失敗」と言えると思います。
というより、スペーシアに限らず東京スカイツリーを主軸とした東武のイメチェンに、
ある種の限界を感じてしまっているのは僕だけではない筈。
それは結局、文脈を読まないからなのではないかと思うのです。
ここで比較してみたいのが、中之島線を主軸とした京阪のイメチェン。
▲旧塗装の車両。かなり長い間の伝統でした。@中書島
▲同系車両の新塗装。かなりイメージが変わりましたが、共通要素もあります。@萱島
ほぼ「上下反転」という印象があるかと思いますが、
その中で「一般車=深緑+薄緑」という文脈は確実に受け継いでいるんですよね。
ここでスペーシアに話を戻すと、今回寒色系の色を新しい文脈にとりこむと言えるのですが、
今までのスペーシアの文脈=暖色・オレンジ系を無視した塗装もあり、
逆にスペーシアの文脈に一般車が侵食したり、と半ば滅茶滅茶な印象も否めません。
もしスペーシアへの違和感を払拭したいのであれば、周囲の環境を変えざるを得ません。
具体的には関西空港延伸を契機とした南海電車の塗装変更が挙げられます。
濃紺一色のラピートがうまく南海に溶け込んでいるのは、
周囲の車両が旧塗装の濃緑+薄緑ではなく、新塗装の青+橙になっているからでしょう。
ただ、スペーシアがいつまでも違和感を振りまくことは考えにくく、
実際のところは慣れによって段々他の車両に溶け込んでいくと考えられます。
だからこそ、最初の印象を記録に残す意味でも、この記事を執筆させて頂いた次第です。
ではでは。
今回はそのうちの1つ、【東武「スペーシア」をリニューアルへ】を特集します。
(もう1つは次回特集しようと思います)
~従来のイメージを残す塗り分け~
まずはある意味「やっとか」でもある東武「スペーシア」のリニューアルです。
実は春先に年間事業計画で東武はスペーシアのリニューアルを宣言していたのです。
公式プレスリリースをご一読の上、本記事を読まれることをお薦め致します。
第一印象を申し上げると、「これはウソ電か?」。
ウソ電というのは、実際の鉄道写真の画像を加工して実在しない車両をつくることなのですが、
その中でも色を変えるのは非常に典型的なウソ電で、本ブログでも幾度か行なっています。
▲旧京阪3000系、現富山地方鉄道10030系。濃緑だった車体下部を赤に変更。@電鉄富山
話をスペーシアに戻すと、なんと塗り分けが現行スペーシアと同じではないか!
この点は、公式の「特急スペーシアの持つ雰囲気を大切にしつつ」ということなのでしょう。
確かに、スペーシア登場時に目を惹いた白主体の軽快な雰囲気は壊せませんよね。
で、ここからが考察したいポイント。即ち、塗装の色です。
現行スペーシアや東武に慣れた身としては、とりわけ紫への拒否反応があるかと思います。
東武の見解によれば、企業色の青に江戸紫・隅田川の水色・日光鬼怒川の橙を配色した、
ということでしょうが、「これらの色を足すとどうなるのか」を考えてみましょう。
① 青+紫=東武には未知数の領域?
紫というのは、僕の知るかぎり現有の東武車両がまとったことのない色です。
大手私鉄でも採用例は東京メトロ半蔵門線程度なのではないかと思います。
それだけなかなか踏み込めない領域に踏み込むのは相当な勇気が必要だったでしょう。
個人的には、現行スペーシアのイメージが強く拒否反応が出てしまいますが、
青+紫の斬新なイメージで登場した京阪3000系のように、
将来的にはスカイツリーも相俟ってそれ自体は「いい雰囲気だな」と思えるのかも知れません。
今後の評価の変化が楽しみな色の組み合わせだと思います。
▲京阪3000系。紺色と種別表示の紫がよく合いました。拙い写真なのが心残り。@中之島
② 青+水色=最古参の鈍行!
東武の利用者にとって、青と水色の配色はもはやこれを思い出すほかはありません。
▲本線では置換えが進んでいるとはいえ、支線区では未だに主力の東武8000系。@朝霞台
一言で言えば非常にダサい。
配色自体は東西線15000系等に通ずるものがあって悪くはないんでしょうが、
8000系の印象が焼き付いた東武民にとってこの色はダサい印象しかない気がします。
まぁ、鉄道ファンの主観が沿線民と同じかと訊かれれば絶対違うと思いますが。
▲東西線05系。こう見ると軽快な印象なんですけどね…。@西荻窪
他の車両とのバランスを考えないと、悪印象を与えてしまうこともあるということです。
③ 青+橙=TJライナーでもあり、南海でもある。その心は?
青と橙の組み合わせ、東武で考えるのであれば真っ先にTJライナーが浮かぶことでしょう。
▲日中の格下げ運用も担うTJライナー用車両・東武50090系。@下赤塚
そして、他の私鉄を例として挙げるなら間違いなく南海ですね。
▲前面で下部に収束する配色が側面で上部に行く辺りは共通点と言えそうですね。@堺東
じゃあその共通点とは何なのか?と訊かれると簡単で、
「東武特急のブランドよりは確実に下に位置するものである」ということです。
南海の青+橙配色は特急サザンにも使われていますが、自由席併設であることを考えれば、
東武特急には及びませんし、自社の「ラピート」「こうや」「りんかん」にも及びません。
こんな色でいいのか?現行色に一番近い形でありながら、首を傾げてしまいます。
① 冴えない企業色を使う必要はあったのか?
ここまで3つの配色について見てきましたが、ここで 「優等は暖色系」という原則を提示します。
これは心理学的な要素もあるようで、暖色系は速いイメージを与えるようです。
身の回りの種別方向幕等を見回しても、それはよく分かります。
・赤: 特 急 (京急・京成・京王・京阪・南海・阪急・近鉄等)、 急 行 (西武・東武・東急等)
・青: 各 停 ・ 普 通 (東急・小田急・近鉄等)・ 準 急 (京阪・南海等)
実は春先に年間事業計画で東武はスペーシアのリニューアルを宣言していたのです。
公式プレスリリースをご一読の上、本記事を読まれることをお薦め致します。
第一印象を申し上げると、「これはウソ電か?」。
ウソ電というのは、実際の鉄道写真の画像を加工して実在しない車両をつくることなのですが、
その中でも色を変えるのは非常に典型的なウソ電で、本ブログでも幾度か行なっています。
▲旧京阪3000系、現富山地方鉄道10030系。濃緑だった車体下部を赤に変更。@電鉄富山
話をスペーシアに戻すと、なんと塗り分けが現行スペーシアと同じではないか!
この点は、公式の「特急スペーシアの持つ雰囲気を大切にしつつ」ということなのでしょう。
確かに、スペーシア登場時に目を惹いた白主体の軽快な雰囲気は壊せませんよね。
で、ここからが考察したいポイント。即ち、塗装の色です。
現行スペーシアや東武に慣れた身としては、とりわけ紫への拒否反応があるかと思います。
東武の見解によれば、企業色の青に江戸紫・隅田川の水色・日光鬼怒川の橙を配色した、
ということでしょうが、「これらの色を足すとどうなるのか」を考えてみましょう。
~3種類の色合いを考える~
① 青+紫=東武には未知数の領域?
紫というのは、僕の知るかぎり現有の東武車両がまとったことのない色です。
大手私鉄でも採用例は東京メトロ半蔵門線程度なのではないかと思います。
それだけなかなか踏み込めない領域に踏み込むのは相当な勇気が必要だったでしょう。
個人的には、現行スペーシアのイメージが強く拒否反応が出てしまいますが、
青+紫の斬新なイメージで登場した京阪3000系のように、
将来的にはスカイツリーも相俟ってそれ自体は「いい雰囲気だな」と思えるのかも知れません。
今後の評価の変化が楽しみな色の組み合わせだと思います。
▲京阪3000系。紺色と種別表示の紫がよく合いました。拙い写真なのが心残り。@中之島
② 青+水色=最古参の鈍行!
東武の利用者にとって、青と水色の配色はもはやこれを思い出すほかはありません。
▲本線では置換えが進んでいるとはいえ、支線区では未だに主力の東武8000系。@朝霞台
一言で言えば非常にダサい。
配色自体は東西線15000系等に通ずるものがあって悪くはないんでしょうが、
8000系の印象が焼き付いた東武民にとってこの色はダサい印象しかない気がします。
まぁ、鉄道ファンの主観が沿線民と同じかと訊かれれば絶対違うと思いますが。
▲東西線05系。こう見ると軽快な印象なんですけどね…。@西荻窪
他の車両とのバランスを考えないと、悪印象を与えてしまうこともあるということです。
③ 青+橙=TJライナーでもあり、南海でもある。その心は?
青と橙の組み合わせ、東武で考えるのであれば真っ先にTJライナーが浮かぶことでしょう。
▲日中の格下げ運用も担うTJライナー用車両・東武50090系。@下赤塚
そして、他の私鉄を例として挙げるなら間違いなく南海ですね。
▲前面で下部に収束する配色が側面で上部に行く辺りは共通点と言えそうですね。@堺東
じゃあその共通点とは何なのか?と訊かれると簡単で、
「東武特急のブランドよりは確実に下に位置するものである」ということです。
南海の青+橙配色は特急サザンにも使われていますが、自由席併設であることを考えれば、
東武特急には及びませんし、自社の「ラピート」「こうや」「りんかん」にも及びません。
こんな色でいいのか?現行色に一番近い形でありながら、首を傾げてしまいます。
~東武が犯した"2つの失敗"~
① 冴えない企業色を使う必要はあったのか?
ここまで3つの配色について見てきましたが、ここで 「優等は暖色系」という原則を提示します。
これは心理学的な要素もあるようで、暖色系は速いイメージを与えるようです。
身の回りの種別方向幕等を見回しても、それはよく分かります。
・赤: 特 急 (京急・京成・京王・京阪・南海・阪急・近鉄等)、 急 行 (西武・東武・東急等)
・青: 各 停 ・ 普 通 (東急・小田急・近鉄等)・ 準 急 (京阪・南海等)
この原則に従えば、「青+紫」「青+水」は速いイメージを与えにくいことになります。
しかし、それでは現在 特 急 に充当されている京阪3000系や、京成AE形と矛盾します。
▲京阪3000系にも通ずる、濃紺の非常に落ち着いた色合いが特徴。@お花茶屋
個人的に思うのは、今回発表された3つの配色がいずれも「締まらない」ということ。
インパクトのある濃い色が配されていれば、格好よくもなるしスピード感も出ると思うのです。
その点で、残念ながら東武の企業色の青は些か無難過ぎる色合いなように思います。
もっと濃い紺のような色ならば、引き締まっていたのになぁ…と思うと、
企業色の選択が失敗していたと言わざるを得ません。
もっとも、ここでわざわざ企業色を使う必要は全くなく、
特急のイメージカラーを新たに制定して(真紅等)車体の周りに巻けばいい気もします。
② 非常に安易な50000系列の色
東武の一般車はステンレス車体の導入後、一貫してマルーン色の帯を巻いてきました。
"パッとしない"という声もある中で、これが東武の標準スタイルと化していたのです。
▲東武の一般車で唯一美しいと思う、最後のマルーン色帯車・30000系。@ときわ台
ところが、50000系列になっていきなりその伝統が破られ、車両が橙色に。
▲お見苦しい写真で恐縮ですが、橙一色で塗られた前面が印象的な50000系。@成増
橙色と言えば、既にスペーシアを象徴する色と位置づけられていた筈であって、
よくそう易々と使えたものだな、と思ってしまいます。この"文脈を考えない色"が、
ここに来て東武スペーシアの青+橙にTJライナー臭さを与えている気がするのです。
~"文脈を読んだ"イメチェンを~
今回の東武スペーシア、個人的には「文脈を読まないイメチェンの失敗」と言えると思います。
というより、スペーシアに限らず東京スカイツリーを主軸とした東武のイメチェンに、
ある種の限界を感じてしまっているのは僕だけではない筈。
それは結局、文脈を読まないからなのではないかと思うのです。
ここで比較してみたいのが、中之島線を主軸とした京阪のイメチェン。
▲旧塗装の車両。かなり長い間の伝統でした。@中書島
▲同系車両の新塗装。かなりイメージが変わりましたが、共通要素もあります。@萱島
ほぼ「上下反転」という印象があるかと思いますが、
その中で「一般車=深緑+薄緑」という文脈は確実に受け継いでいるんですよね。
ここでスペーシアに話を戻すと、今回寒色系の色を新しい文脈にとりこむと言えるのですが、
今までのスペーシアの文脈=暖色・オレンジ系を無視した塗装もあり、
逆にスペーシアの文脈に一般車が侵食したり、と半ば滅茶滅茶な印象も否めません。
もしスペーシアへの違和感を払拭したいのであれば、周囲の環境を変えざるを得ません。
具体的には関西空港延伸を契機とした南海電車の塗装変更が挙げられます。
濃紺一色のラピートがうまく南海に溶け込んでいるのは、
周囲の車両が旧塗装の濃緑+薄緑ではなく、新塗装の青+橙になっているからでしょう。
ただ、スペーシアがいつまでも違和感を振りまくことは考えにくく、
実際のところは慣れによって段々他の車両に溶け込んでいくと考えられます。
だからこそ、最初の印象を記録に残す意味でも、この記事を執筆させて頂いた次第です。
ではでは。
あなたの普段使っている鉄道で、「深夜帯臨時列車の運転について」というような、
忘年会に向けた臨時列車の張り紙を見たことはありますか?
今回は、そんな臨時列車(以下、「忘年会臨」と記します)を特集します。
余談ですが、鉄道ファンの間では「◯◯臨」と称して、
〇〇の為の臨時列車を指すことがあります。「ルミナリエ臨」「天神祭臨」等がそれです。
特殊な例としては、宗教団体の為に運行される「天理臨」「金光臨」があり、
当然これらは団体専用。一般の乗客は利用できません。
忘年会臨に話を戻すと、最初にその存在を知ったのは京王井の頭線でした。
▲通学で使っている井の頭線。1705Fは東洋GTOの独特な唸りがお気に入り♪@渋谷
その内容は、 各 停 富士見ヶ丘ゆきを渋谷発で23:58~0:32に4本走らせるというもの。
この時間帯は定期ダイヤでも 急 行 が終了していること、
富士見ヶ丘が入庫駅であることを考えれば、極めて妥当な臨時列車と言えます。
では、次の例は妥当と言えるでしょうか?
▲同じ京王でも、車両もルーツも全く異なる所謂"本線系統"。@つつじヶ丘
こちらは、以下の3列車が臨時運転されているようです。
・ 準 特 急 高幡不動 (新宿23:38発) → 高幡不動から 各 停 京王八王子
・ 準 特 急 高幡不動 (新宿23:58発) → 高幡不動から 各 停 京王八王子
・通勤快速 高幡不動 (新宿00:12発)
普通に素人観点で、日付を跨いでいるのに「通勤」系の種別を走らせるのは考えものですが、
最近はかなり遅くまでの時間帯を「夕ラッシュ」と捉えている鉄道会社が見られますね。
京阪電車でも、交野線に直通する「ひこぼし」の運転時間帯を、
夕方の 準 急 から深夜の快速急行に変更しています(ぶっちゃけ夕方でいい気がする…)。
ただ京王の場合、停車駅数が 快 速 >通勤快速であり、
これによって通過となる駅の利用者は恩恵を受けることができない、という課題があります。
が、一番不可解なのはこの条件ではないでしょうか?
思わず目が点になりました。「は?」と。幾ら京王が女性専用車のパイオニアとはいえ…。
そう思って、京王のHPで普段の女性専用車実施時間帯を見たら、
朝の上り(新宿方面)・夕方~終電の下り(京王八王子方面)の優等列車が対象のようです。
「そんなに女性専用車いるかいな?」と、男性としては思ってしまうのですが、
酒の勢いで、残念ながら痴漢は多くなるのかも知れませんね。
肝心な「需要に見合う列車か?」という観点では、
「僕は実情を知らないので何とも言えません」という政治家的答弁に留めておきます(笑)
▲明確なラインカラーの制定等、地下鉄のような一面も見られる東急。@中目黒
東急をたまに利用するときに思うのが、「悉くシンプルだなぁ」ということ。
車両にしても目黒線3000系まではデザインに関する配慮が殆どありませんし、
ダイヤにしても日中は各停・急行だけ(東横線は競合対策の一環で特急がありますけどね)。
それだけ利用者には便利ということもできるのかも知れませんが、
個人的にはバラエティの貧弱さが目立ってどうも好きになれません。
…そんな雑談はさておき、東急の臨時列車は以下の通りです。
・東横線:通勤特急元町・中華街(渋谷23:19、23:52発)
各 停 菊 名 (渋谷00:16発、 各 停 武蔵小杉 を延長)
・目黒線: 各 停 武蔵小杉 (目黒00:26発)
・田園都市線: 各 停 長 津 田 (渋谷00:11発)
さほど珍しい運用でもない、というのが第一印象なように思います。
ただ、目黒線・田園都市線の臨時はいずれも地下鉄からの直通ではないことを考えると、
直通運転でも超えられない壁ってあるのかな、と思わされたり。
尚、延長運転形式の臨時列車が1本設定されているのは興味深いところです。
車両運用数・乗務員運用数を抑えつつ、年末の混雑を抑制するには有効な策だと思います。
因みに、またしても深夜帯の「通勤」種別が登場しましたが、
東横線の場合は停車駅の関係が 特 急 <通勤特急となっており、
急 行 との兼用的存在として運行されている側面もあるように思います。
例えば、渋谷駅基準では 急 行 が22:20、22:46と26分も空きますが、
その間に22:30発の通勤特急を挟んでいます。
ここを 特 急 としない辺り、日吉等の利用客には若干のサービスアップとなりますね。
▲日中は本川越ゆきの新宿線 準 急 。@下井草
▲日中は西武球場前・小手指ゆきの池袋線 準 急 。@練馬
西武では、例年忘年会臨は 準 急 と相場が決まっているようです。
プレスリリースによれば、終電車の前に1本という列車の入れ方をしているようです。
・池袋線: 準 急 小 手 指 (池袋00:01、00:40発)
・新宿線: 準 急 新 所 沢 (西武新宿23:51、00:39発)
ところがこれ、うまい具合に終電車を切り捨てているんですね。というのも、
・池袋線:豊島園ゆき・西武球場前ゆきは終了
・新宿線:西武遊園地ゆき・国分寺ゆき・西武園ゆきは終了(00:39発は拝島ゆきも終了)
といった具合。「国分寺へは中央線をご利用ください」というメッセージすら読み取れます…。
が、基本的に(拝島ゆき以外は)需要の小さな終電を切っており、
ここは混雑緩和と利便性向上のバランスをとっているということができるように思います。
ここまで関東の「忘年会臨」を特集してきましたが、各社の色がよく出ていますね。
個人的には「大都市ではこうした忘年会臨を必ずやるのかな」と思っていたのですが、
なんと関西圏(少なくとも京阪・南海・阪急)ではこうした臨時の設定がないようです。
では、それは一体何故なのでしょうか?
▲車両は東急車輌製造のもので、比較的関東チックな南海。さてダイヤは…?@河内長野
まず、当然考えられてくるのが人口の差です。
関西圏は沿線人口の減少に悩まされている路線が少なくない一方で、
関東は複々線化等の混雑緩和策が必要なくらい、人口が増え続けています。
これが深夜帯の混雑率と無関係な筈がありませんよね。
次にあるのが終電の差です。まずは、関東私鉄(京王・東急・西武)の終電を示してみます。
時刻は渋谷・新宿・池袋における各駅への最終連絡列車の発車時刻を表します。
・京王線 … 橋本:23:50 京王八王子:0:00 高尾山口:0:18 桜上水:0:52
・東急東横線 … 元町・中華街:0:07 横浜:0:19 元住吉:0:44
・東急田園都市線 … 中央林間:0:15 長津田:0:25 鷺沼:0:42
・西武池袋線 … 飯能:0:08 小手指:0:44 保谷:0:45
・西武新宿線 … 本川越:23:58 新所沢:0:44 上石神井:0:46
比較的遠い住宅街への最終もほぼ0時台に出発、近場では1時近くまで運行していますね。
これに対して関西ではどうでしょうか?駅は京橋・なんば・梅田で比較してみます。
・京阪本線 … 出町柳:23:47 淀:0:11 樟葉:0:27 萱島:0:28
・南海本線 … 和歌山市:23:30 羽倉崎:0:08 住之江:0:20
・南海高野線 … 橋本:23:30 三日市町・和泉中央:0:10 堺東:0:20
・阪急神戸線 … 三宮:0:00 西宮北口:0:25
・阪急宝塚線 … 宝塚:23:48 雲雀丘花屋敷:0:25
・阪急京都線 … 河原町:23:45 桂:0:00 高槻市:0:10 正雀:0:25
比較的遠い住宅街への最終は、その日のうちに殆ど終了。
近場でも、0:30を過ぎたら私鉄は列車がありません。
サンプルを比較すると、関西の方がおおよそ20分終電が早いと言えそうです。
(はっきり言って、南海の終電の早さが足を引っ張っている印象も否めませんが)
▲南海の関西空港への最終は22時台。24時間空港の特性を活かさないダイヤ。@泉佐野
これから推測するに、関西人はあまり遅くまでお酒を飲めないのではないでしょうか。
JRは結構遅くまで走っているようですから、特に阪急の終電を逃した客は使いそうですが…。
更に、京阪に限定した話をすればアホほど終電間際まで電車が多いんです。
23時台に16本、0:28最終にして0時台に9本というのは、かなりの実績ではないでしょうか。
勿論、途中駅折り返しというパターンも数多いですけどね。
▲車庫駅兼複々線終了駅の萱島は行先駅として終日設定されています。@守口市
結構話は広範に及びましたが、結局「私鉄忘年会臨は関東でしか有り得ない」ということです。
といって、後で調べたらある会社でやってた、なんてオチがあったらショックですが(笑)
2日間かけた記事の割にはクオリティー低いなぁ…。精進します。ではでは。
忘年会に向けた臨時列車の張り紙を見たことはありますか?
今回は、そんな臨時列車(以下、「忘年会臨」と記します)を特集します。
余談ですが、鉄道ファンの間では「◯◯臨」と称して、
〇〇の為の臨時列車を指すことがあります。「ルミナリエ臨」「天神祭臨」等がそれです。
特殊な例としては、宗教団体の為に運行される「天理臨」「金光臨」があり、
当然これらは団体専用。一般の乗客は利用できません。
~京王の場合:「通勤」「女性専用」な深夜の列車~
忘年会臨に話を戻すと、最初にその存在を知ったのは京王井の頭線でした。
▲通学で使っている井の頭線。1705Fは東洋GTOの独特な唸りがお気に入り♪@渋谷
その内容は、 各 停 富士見ヶ丘ゆきを渋谷発で23:58~0:32に4本走らせるというもの。
この時間帯は定期ダイヤでも 急 行 が終了していること、
富士見ヶ丘が入庫駅であることを考えれば、極めて妥当な臨時列車と言えます。
では、次の例は妥当と言えるでしょうか?
▲同じ京王でも、車両もルーツも全く異なる所謂"本線系統"。@つつじヶ丘
こちらは、以下の3列車が臨時運転されているようです。
・ 準 特 急 高幡不動 (新宿23:38発) → 高幡不動から 各 停 京王八王子
・ 準 特 急 高幡不動 (新宿23:58発) → 高幡不動から 各 停 京王八王子
・通勤快速 高幡不動 (新宿00:12発)
普通に素人観点で、日付を跨いでいるのに「通勤」系の種別を走らせるのは考えものですが、
最近はかなり遅くまでの時間帯を「夕ラッシュ」と捉えている鉄道会社が見られますね。
京阪電車でも、交野線に直通する「ひこぼし」の運転時間帯を、
夕方の 準 急 から深夜の快速急行に変更しています(ぶっちゃけ夕方でいい気がする…)。
ただ京王の場合、停車駅数が 快 速 >通勤快速であり、
これによって通過となる駅の利用者は恩恵を受けることができない、という課題があります。
が、一番不可解なのはこの条件ではないでしょうか?
後ろ1両は高幡不動まで女性専用車
思わず目が点になりました。「は?」と。幾ら京王が女性専用車のパイオニアとはいえ…。
そう思って、京王のHPで普段の女性専用車実施時間帯を見たら、
朝の上り(新宿方面)・夕方~終電の下り(京王八王子方面)の優等列車が対象のようです。
「そんなに女性専用車いるかいな?」と、男性としては思ってしまうのですが、
酒の勢いで、残念ながら痴漢は多くなるのかも知れませんね。
肝心な「需要に見合う列車か?」という観点では、
「僕は実情を知らないので何とも言えません」という政治家的答弁に留めておきます(笑)
~東急の場合:延長運転もある中、シンプルに運行~
▲明確なラインカラーの制定等、地下鉄のような一面も見られる東急。@中目黒
東急をたまに利用するときに思うのが、「悉くシンプルだなぁ」ということ。
車両にしても目黒線3000系まではデザインに関する配慮が殆どありませんし、
ダイヤにしても日中は各停・急行だけ(東横線は競合対策の一環で特急がありますけどね)。
それだけ利用者には便利ということもできるのかも知れませんが、
個人的にはバラエティの貧弱さが目立ってどうも好きになれません。
…そんな雑談はさておき、東急の臨時列車は以下の通りです。
・東横線:通勤特急元町・中華街(渋谷23:19、23:52発)
各 停 菊 名 (渋谷00:16発、 各 停 武蔵小杉 を延長)
・目黒線: 各 停 武蔵小杉 (目黒00:26発)
・田園都市線: 各 停 長 津 田 (渋谷00:11発)
さほど珍しい運用でもない、というのが第一印象なように思います。
ただ、目黒線・田園都市線の臨時はいずれも地下鉄からの直通ではないことを考えると、
直通運転でも超えられない壁ってあるのかな、と思わされたり。
尚、延長運転形式の臨時列車が1本設定されているのは興味深いところです。
車両運用数・乗務員運用数を抑えつつ、年末の混雑を抑制するには有効な策だと思います。
因みに、またしても深夜帯の「通勤」種別が登場しましたが、
東横線の場合は停車駅の関係が 特 急 <通勤特急となっており、
急 行 との兼用的存在として運行されている側面もあるように思います。
例えば、渋谷駅基準では 急 行 が22:20、22:46と26分も空きますが、
その間に22:30発の通勤特急を挟んでいます。
ここを 特 急 としない辺り、日吉等の利用客には若干のサービスアップとなりますね。
~西武の場合:終電後に運転される終電前の電車~
▲日中は本川越ゆきの新宿線 準 急 。@下井草
▲日中は西武球場前・小手指ゆきの池袋線 準 急 。@練馬
西武では、例年忘年会臨は 準 急 と相場が決まっているようです。
プレスリリースによれば、終電車の前に1本という列車の入れ方をしているようです。
・池袋線: 準 急 小 手 指 (池袋00:01、00:40発)
・新宿線: 準 急 新 所 沢 (西武新宿23:51、00:39発)
ところがこれ、うまい具合に終電車を切り捨てているんですね。というのも、
・池袋線:豊島園ゆき・西武球場前ゆきは終了
・新宿線:西武遊園地ゆき・国分寺ゆき・西武園ゆきは終了(00:39発は拝島ゆきも終了)
といった具合。「国分寺へは中央線をご利用ください」というメッセージすら読み取れます…。
が、基本的に(拝島ゆき以外は)需要の小さな終電を切っており、
ここは混雑緩和と利便性向上のバランスをとっているということができるように思います。
~なぜ関西では忘年会臨がないのか?~
ここまで関東の「忘年会臨」を特集してきましたが、各社の色がよく出ていますね。
個人的には「大都市ではこうした忘年会臨を必ずやるのかな」と思っていたのですが、
なんと関西圏(少なくとも京阪・南海・阪急)ではこうした臨時の設定がないようです。
では、それは一体何故なのでしょうか?
▲車両は東急車輌製造のもので、比較的関東チックな南海。さてダイヤは…?@河内長野
まず、当然考えられてくるのが人口の差です。
関西圏は沿線人口の減少に悩まされている路線が少なくない一方で、
関東は複々線化等の混雑緩和策が必要なくらい、人口が増え続けています。
これが深夜帯の混雑率と無関係な筈がありませんよね。
次にあるのが終電の差です。まずは、関東私鉄(京王・東急・西武)の終電を示してみます。
時刻は渋谷・新宿・池袋における各駅への最終連絡列車の発車時刻を表します。
・京王線 … 橋本:23:50 京王八王子:0:00 高尾山口:0:18 桜上水:0:52
・東急東横線 … 元町・中華街:0:07 横浜:0:19 元住吉:0:44
・東急田園都市線 … 中央林間:0:15 長津田:0:25 鷺沼:0:42
・西武池袋線 … 飯能:0:08 小手指:0:44 保谷:0:45
・西武新宿線 … 本川越:23:58 新所沢:0:44 上石神井:0:46
比較的遠い住宅街への最終もほぼ0時台に出発、近場では1時近くまで運行していますね。
これに対して関西ではどうでしょうか?駅は京橋・なんば・梅田で比較してみます。
・京阪本線 … 出町柳:23:47 淀:0:11 樟葉:0:27 萱島:0:28
・南海本線 … 和歌山市:23:30 羽倉崎:0:08 住之江:0:20
・南海高野線 … 橋本:23:30 三日市町・和泉中央:0:10 堺東:0:20
・阪急神戸線 … 三宮:0:00 西宮北口:0:25
・阪急宝塚線 … 宝塚:23:48 雲雀丘花屋敷:0:25
・阪急京都線 … 河原町:23:45 桂:0:00 高槻市:0:10 正雀:0:25
比較的遠い住宅街への最終は、その日のうちに殆ど終了。
近場でも、0:30を過ぎたら私鉄は列車がありません。
サンプルを比較すると、関西の方がおおよそ20分終電が早いと言えそうです。
(はっきり言って、南海の終電の早さが足を引っ張っている印象も否めませんが)
▲南海の関西空港への最終は22時台。24時間空港の特性を活かさないダイヤ。@泉佐野
これから推測するに、関西人はあまり遅くまでお酒を飲めないのではないでしょうか。
JRは結構遅くまで走っているようですから、特に阪急の終電を逃した客は使いそうですが…。
更に、京阪に限定した話をすればアホほど終電間際まで電車が多いんです。
23時台に16本、0:28最終にして0時台に9本というのは、かなりの実績ではないでしょうか。
勿論、途中駅折り返しというパターンも数多いですけどね。
▲車庫駅兼複々線終了駅の萱島は行先駅として終日設定されています。@守口市
結構話は広範に及びましたが、結局「私鉄忘年会臨は関東でしか有り得ない」ということです。
といって、後で調べたらある会社でやってた、なんてオチがあったらショックですが(笑)
2日間かけた記事の割にはクオリティー低いなぁ…。精進します。ではでは。